たぬき暮らし

たぬき顔の嫁と子供と暮らしているので。

きっと感性が豊かになる。人生を変えるおすすめ漫画10選

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僕も妻も、漫画が大好きです。面白いだけではなく、人生を変えることだってあります。

今回は、僕と妻の人生を変えたと思う、おすすめの漫画を紹介します。

長い道(全1巻)

お互いの親同士のノリで結婚させられた、浮気性で仕事を転々としている夫「荘介」と、能天気でいつもぼんやりしている妻「道」の結婚生活を描いた、1話完結型のギャグ漫画です。


2人はお金はないし、愛し合っている様子もありません。しかし、仲が悪いわけではありません。よく一緒に散歩し、公園でお互いの似顔絵を描き合ったり、雪だるまを一緒に作ったりと、むしろ仲良しに見えます。作者のこうの史代先生は、この2人の関係を指して、「偽者のおかしな恋」と言います。偽者ではありますが、仲が悪く全く会話しない夫婦よりもよっぽど健全に見える。


物語が進むごとに、2人は「本当の夫婦」に近付いていきます。しかし、核心に触れそうな展開になっても、結局ギャグでオチが付いてしまいます。それがもどかしくもあり、愛しくもあります。


私たちは、誰かと出会い、その絆を深めていく中で、その誰かのことを全てわかっているということなんて、決してありません。荘介と道ほど奇妙な出会いではないにせよ、別の人間であることに変わりはないのです。自分に甘く、他人にも甘く、自分も他人も許し、毎日を面白おかしく過ごす。そんな生き方も、もしかしたら悪くないのかもしれません。

オンノジ(全1巻)

ある日突然、他の生き物が全ていなくなってしまった世界で出会った、記憶を失くした少女「ミヤコ」と、元少年のフラミンゴ「オンノジ」の日常を描いたギャグ漫画です。世界には彼ら2人だけです。2人は自然に一緒に生活を始めて、ノリで結婚して夫婦になります。


元少年フラミンゴのオンノジの名付け親は、ミヤコです。生き物がいなくなった世界で不安や寂しさに襲われたとき、彼の癒し系で頼りになるキャラクターやフラミンゴという面白いフォルムを、すごく”ありがたい”=”御の字”であると思ったことがオンノジの名前の由来です。


現実世界は人に溢れています。幼馴染や学生時代の友人、先輩、後輩、職場の同僚など、生きている限り、色んな人と関わっていかなければなりません。しかし、今、そのうちどれだけの人たちと関係が続いているでしょう?私は10人もいません。今は何をしているかすらわからない人の方が、圧倒的に多いです。特定の人と長期間関係を結ぶことは難しいと思います。


もしあなたが、誰かと世界に2人だけになったら、どうしますか?大切にできるでしょうか?


この非日常な日常ギャグ漫画は、「当たり前」だと思っていることが、実は「奇跡」であることを教えてくれます。世界は、「ありがたいこと」=「御の字(オンノジ)」で溢れている。そう思えば、いつも何気なく過ごしている日常の風景が、いつもと違って見えてくるはずです。

EDEN~It's an Endless world!~(全18巻)

時代は22世紀。といっても、ドラえもんのように夢あふれる世界ではありません。ウイルスにより人類が滅亡の危機に直面した世界を舞台とした、SF漫画です。主人公は麻薬カルテルのボスの息子で、軍事や宗教、民族問題、裏社会などが幅広く取り扱われます。エロい描写や暴力的な描写など、厨二病患者が好きそうな設定が満載の漫画で、親はあまり読ませたくないと感じるかもしれません。取っつきにくく、重たいテーマを扱っていますが、作者の遠藤浩輝先生の高いギャグセンスで、時間を忘れて一気に読みたくなる漫画です。


この漫画は、やりきれないこと、どうしようもないことがたくさん起こります。世界は荒廃していて、重要人物は平気で死ぬし、悪玉の親分は正体不明で懲らしめることもできません。「人生はままならない」ということを思い知らされます。しかし、報われることもあります。嬉しいこと、悲しいこと、許せないこと、絶望すること。生きている限り、様々な出来事を経験しながら、人生は続いていきます。こうした実世界で我々が抱く感情が、フィクション世界に落とし込まれています。壮大な世界観に描かれる、等身大の人間ドラマ、たくさんの名言が、きっとあなたの人生を変えます。


ちなみに、単行本のカバーの見返し部分に、作者が毎回短いエッセイを書いています。その内容は、くだらない話だったり、下ネタだったり、暗い話だったり、豆知識的な話だったり…。それが学生時代の僕をちょっぴり大人にしてくれました。この漫画を読むときは、エッセイも忘れず読んでいただきたいです。

星守る犬(全2巻)

人と犬との交流を通じて、人と犬、人と人との絆を描く漫画。ストーリーはかなりヘビー。娘がグレて、病気を患い会社をクビになり、妻に捨てられた末にホームレスとなり飼い犬と伴に放浪する中年男性。親に育児放棄され、万引きを繰り返し、遠く離れた祖父の家を、これまた万引きした犬と伴に目指す少年。衰弱した捨て犬を拾った偏屈な老婆…etc。全ての登場人物が、犬とのエピソードを持っています。


犬は、人間に、可愛がられるばかりではありません。無視されたり、邪険にされたり、そして捨てられたり。それでも、「星守る犬」に登場する犬は、計算や駆け引きなしで、飼い主をまっすぐに慕います。


「生きること」、「死ぬこと」、全2巻というボリュームで、様々な角度から人生について考えさせられる、心温まる漫画です。

かくかくしかじか(全5巻)

「ママはテンパリスト」や「東京タラレバ娘」、「海月姫」で有名な東村アキコ先生が、高校時代から売れっ子漫画家としての地位を確立するまでの、自身の半生を描いた漫画です。「かくかくしかじか」に続く言葉は、恐らく「かくかくしかじか、こういう理由で私は今、漫画を描いています」


高校3年で、美大に合格するために入った絵画教室で出会った、「日高先生」との関わりを、ギャグ要素を交えながら、回想する形で物語は進んでいきます。日高先生の口癖は、「描け」。暴言や暴力が当たり前のスパルタ教育を行います。しかし、それと同時に、生徒の画力を上げることへの情熱、絵に対する情熱、自己犠牲の精神、絶対に折れない信念など、強烈でありながら魅力に溢れたキャラクター性に引き込まれます。


売れっ子漫画家であるからには、野球でいうイチローのように相当な努力をしてきたのかと思いきや、自意識過剰な思い込みをしていたり、自堕落な生活を送っていた時代があって、普通の若者と同じだなあという印象を受けます。先生を恐れ、ときに反発しながらも、大好きで、尊敬する主人公。師である先生の教えを守れなかったり、誠実に接することができなかったり、過去の行いを後悔する描写がいくつも出てきます。皆、少なからず黒歴史というか、思い出すだけで「グオオオオ!!」と叫びたくなる恥ずかしい過去があるはず。それに向き合い、発信する作者は、本当に凄いと思います。


先生の生き様と教え子への愛情、そして主人公の後悔。感動することはもちろん、人生について深く考えさせられる漫画です。

銀の匙(既刊14巻)

「鋼の錬金術師」で少年たちのハートを鷲掴みにした荒川弘先生は、北海道の酪農家の娘として育ち、農業高校出身です。銀の匙は、そんな彼女の経験を基にした、農業高校生の生活を切り出した青春漫画です。重いテーマを取り扱うこともありますが、持ち前の高いギャグセンスでとても面白く、読みやすい作品です。


札幌の中学校に通っていたガリ勉の八軒は、自分の進路に悩み、受験ノイローゼに陥りました。先生の薦めで、学力競争から身を離し、遠く離れた帯広で全寮制の農業高校に進学します。そこでは、たくさんの家畜が、卵や乳を搾られ、食肉にされ...。普段口にしている家畜が、お金を稼ぐための「経済動物」として厳しい環境に置かれていることにカルチャーショックを受けます。そして、農業高校という専門性の高い学校であることから、ほとんどの生徒が将来の目標を持っていますが、八軒は何も夢を持っていません。


八軒は、置かれた環境に正面から向き合い、傷付きながらも成長していきます。いずれ食肉となる子豚に名前を付けたり、実家の農業が立ちいかなくなった友達の事情に首を突っ込んだり、正直めんどくさいレベルで、人や動物のために何かをしようともがき続けます。そのおかげか、自然と八軒の周りには人が集まるようになっていきます。


おいしそうで、農業のことに少し詳しくなれるだけでなく、倫理であったり、人生観であったり、色んな感性が刺激されます。秀才であるはずの八軒の、愚直で非効率な生き方は、きっとあなたに何かをもたらすはずです。

きのこいぬ(既刊8巻)

小さい頃に親を亡くし、育ててくれた祖父母を亡くし、ペットの犬を亡くし、天涯孤独となった若手絵本作家「ほたる」と、そこに現れた不思議な生物「きのこいぬ」との日常を描いた漫画。きのこいぬは、ちょっとワガママだけど、ほたるのことが大好きで、役に立ちたいと頑張ります。きのこいぬとの生活で、ひとりぼっちで冷え切っていたほたるの心が、少しずつ温度を取り戻していきます。


癒し度マックスのきのこいぬ。読者の大半が抱く感情は、恐らく「このまま変わらない日常を送ってほしい」。しかし、現実での私たちはどうでしょう?「あれがほしい、これがほしい」、「ああしたい、こうしたい」。たくさんの願望、希望を持っていると思います。もちろん、それは悪いことではありません。それが生きることへの原動力になるし、そうやって人類は発展してきたのですから。


ただ、今の現状で、当たり前のように感じていることでも、実は幸せなことがたくさんあると思います。高みを目指そうとすることは素晴らしいことですが、この漫画は、「今、目の前にある幸せをちゃんと感じて生きていこう」というメッセージを与えてくれます。

「これでいいのだ」。そう思えることは、この厳しい社会で生きていく上で忘れてはいけないことです。


虹の岬の喫茶店(全3巻)

初老の女性が1人で経営する、岬にある小さな喫茶店を舞台にした漫画です。1巻あたり2~3話の短編が収録されており、そのそれぞれが少しずつ繋がりを持っています。


妻の死を抱えた若い父親、就活に失敗した大学生…それぞれの短編の主人公は皆、悲しみを抱え、岬の喫茶店を訪れます。どの話でも、登場人物の状況に合った音楽が紹介されます。紹介される曲は洋楽がほとんどで、エルビスプレスリーの「Love me tender」のような名曲が名を連ねます。スピッツの「春の歌」も出てきます。同じく、どの話にも、名言的な台詞が登場します。それぞれが心温まる物語ですが、名曲や名言が組み合わさり、「いい話だった~」とそのときだけ感動してすぐに忘れてしまうような、よくある感動モノの作品とは一線を画した作品となっています。

あさひなぐ(既刊26巻)

地味でぱっとしない女子高生を主人公に、なぎなたというマイナー競技をテーマにした漫画です。学生時代なぎなた部に所属していて、ぱっとしない陰キャラだった嫁が、大学時代にどハマリしていました。


なぎなたを知らない人も、競技シーンの「静と動」の見事な表現に、熱くなることができます。運動部に所属していた人は、きっと学生時代の青春を思い出せるはずです。


いわゆる”スポ根漫画”ですが、地味で辛い練習に大きなウェイトを置いていて、「楽に強くなることはできない」ということを思い知らされます。だからといって読みにくいわけではなく、目の前のことに全力で頑張る姿勢や、登場人物ひとりひとりの苦悩が丁寧に描かれていて、すごく応援したくなります。努力はきっと報われるんだと励まされます。

ただいまのうた(全7巻)

両親を失くした5人兄弟の日常を描いた漫画です。


登場人物がみんな魅力的で、辛い境遇にありながら、前向きで、お互いを大切にする兄弟愛に思わず涙してしまいます。


家族の大切さに気付かせてくれます。